PowerMOSによる実験4.5
本実験はPowerMOSによる実験4の改良版である。
実験4の配置をまったく変えて実験を始める。9/15/2002
目標
チタン酸バリウムディスクに超光速トンネル電流として1A/cuを流す。
入力する電力として32MHzで300W 〜1.8kW が可能となるようPowerMOSを
多数並列接続する。最大12ケ並列×3相分の運転が可能としてある。
3相発振器の回路上では亜光速だが、チタン酸バリウムディスク中は『超光速』だ。
光速度を超える駆動を行ってもディスク中に電流は流れ、電極には正確な
三相交流電圧が発生する。これはPowerMOSによる実験3で確認済みだ。
ここからはまったくの未踏の実験であり、従来の理論では説明がつかない領域だ。
- この超光速トンネル電流はチタン酸バリウムの結晶格子に超光速振動を与え、
第0超平面ではあり得ない運動をさせる。原子核にも何らかの影響を与えるだろう。
どの程度のトンネル電流を流せば効果が出るのか不明だが、可能な限り
の高周波電力を投入してみる。
- 球形コンデンサーの中心から外側のディスクでは微視的には
円周方向に超光速トンネル電流が流れるのでε =1210より大きい誘電体を置けば
おもしろいことが起こるだろう。
(これが虚電流というのであれば、仕事をすれば負の仕事するのか?エネルギーを
吸収するのであれば核爆発の熱雲の中も飛べる可能性がある)
- 電流を増やせば『超光速』なのでディスクよりチェレンコフ放射光が出る
だろう。小さいコイルで円偏向電磁場を曲げれば放射光ビームが出るはずだ。
- 超光速トンネル電流は無限リーマン面を描くので、ディスクの側面からは
電波の縦波が出るはずだ。これを検出してみたい。
製作
球形コンデンサーの直下にPowerMOSを配置するようにPowerMOSによる実験4の
ヒートシンクを横に倒した。アクリル板で台を取り付けその上にチタン酸
バリウムディスクを載せた。これによりドレインの配線は最短になる。
5cmでもドレインと球形コンデンサー電圧の位相はまったく逆になるのか?
また、3相発振器は移動させ電気的に真ん中になるように配置替えした。
通電してみると、なんと球形コンデンサー電圧が低い。
どの相もだいたい40Vp-pしかない。9/15
配線が短くなった結果、インピーダンスが低くマッチングが取れていない
と考えられた。アクリル板の位置を上げて、そこで配線を延ばしていくと
電圧が上がり70cm以上にすると逆に低下する。
最適値は30cmくらいであった。このときの電圧はPowerMOS4つで
150Vp-pも得られることが確かめられた。
しかし、そのままでは配線が不定のため安定動作は望めない。
回路要素としては大部分インダクタンスなので、
1mmのホルマル線を探してきて空芯コイルを作成した。直径15mm程度の大きさ
が妥当で、実験しながら最適な巻数を求めた。すると6ターン程度が最適で
あった。配線は5cm〜7cmである。空芯コイルの両端には位相差が発生している。
配線の位相差はほとんどなくなった。9/23
PowerMOSと配線の長さは重要で、空芯コイルを全部同じ巻数にしたのでは
パラスティック発振してよろしくない。そこで各配線の長さが同じになるように
最適な巻数にしてみると安定することが解った。それにより三相交流100Vp-p
の運転ができた。10/06
ある程度安定動作が確保できたので、各相PowerMOSの8ケの並列運転を始めた。
残りの4ケのコイルと配線を移し動作確認を行ったところ、まずまずの電圧が
発生した。しかし、通電した球形コンデンサーよりも他の球形コンデンサーに
発生する電圧が大きいといったことが発生し、インピーダンスが均衡していないと
良くない、とりあえず8ケのコイルと配線を行い並列運転したところ
1相で150Vp-p〜200Vp-pは出る。
この電圧になると電界チェック用のネオン管を球形コンデンサーに接触させると点灯した。10/14
PowerMOS8ケの並列運転ではPowerMOS1ケずつコイルのマッチングを調整しないと
不安定で、電圧アップに寄与しないで足を引っ張るPowerMOSも出てくる。
調整しきれないものを外して3相運転で120Vp-pは出るようになった。10/20
PowerMOS8ケの並列接続は無理があるようで、5ケくらいが適当のようである。
空芯コイルの1つを巻数変更すると全体に影響して、ある相は電圧が上がるが、
他の相は減るといった、いたちごっこになってしまう。10/27
果てしないカット&トライでようやく空芯コイルの設定が決まった。
それでも完璧とは言い難い。負荷コイルの磁気飽和も考えられたので
2つに増設してみたが、発生する電圧は同じだった。
電源電圧を100VDCまで上げてみたが、電圧アップはなくむしろ減った。
電流依存性が大きい。3相運転でようやく150Vp-pは出る。11/04
オシロのプローブで球形コンデンサー(150Vp-p)に触るとわずかにジリジリ
と音がする。ぼつぼつ危ない電圧になってきた。現在の消費電力は200W
である。電源容量に余裕がなくなってきた。11/10
3相運転で1相だけ電圧を与えてやると他の相にも30%程度の電圧が発生
することはわかっていた。どうも1/nを含む汚い三角波のときがあり、
調べたら水晶発振器のパターンショートがあり、27MHzになっていた。
本宇宙機の臨界周波数は26.38MHzであったので、ほぼその周波数であった。
試しに、25MHz,26.50MHz,30MHz,32MHz,36MHzの発振子に取り替えて各周波数で運転
するとやはり26.38MHzを境に波形がやや異なる。上の波形は26.50MHz。下の波形は
32MHzである。きれいな正弦波は光速度以上の場合である。レベルも大きい。11/24
球形コンデンサーと負荷コイルの間にLCを入れてマッチングが取れるか
試したが、電圧は下がるだけであった。この部分の配線が長いとよくない
ことも解り、10mm 程度減らした。12/8
3相運転で150Vp-pは出るがさらに上げるべく、素子の特性から
周波数を下げれば電圧が上がるはずということで、
試しに12MHzで運転してみた。すると300Vp-p程度でしかなく、
しかも電流を多めに流す必要があった。
多めの電流であれば200Vp-pは出るので、回路定数など検討の余地がある。
近所で住宅建設の工事が始まり、重機の騒音でイライラして検討中に
PowerMOSが1ケ破壊してしまった。12/23
この実験での結果
- PowerMOSを交換して気を取り直して実験し、回路定数など検討したが、
3相運転で150Vp-p〜200Vp-pが限界のようで、増設による並列運転
は4ケぐらいが最適数であった。この時点での高周波電力は240W程度で、
まだ不足と考えられる。この素子ではこれが限界のようである。ある程度の
知見は得られたので、いつでも再現実験できるようにこのまま保存しておく。
- ディスクにε =1210より大きい誘電体(大容量のセラミックコンデンサー)を
置いてみたが、目立った現象はなかった。埋め込まないとダメという気がする。
ただし0.5V程度の電圧誘起はあった。
- 希土類マグネットで円偏向電磁場を曲げた?が肉眼では放射光は確認できない。
1.2C(光速度の1.2倍)のトンネル電流には静磁場での拘束は効かなかった。
動作に影響はなく、電圧や位相の変動もない。これは球形コンデンサー間の伝達が
第一超平面を通っているからである。
一番上の写真のようにコンデンサーコイル200ターン(テスト時はアクリル板の下側に入れた)
に電流1Aを流しても32MHzでは影響はなかった。
20MHzで実験していたときは5%程度の電圧減少があった。
もう少し、確認したいが光速度以下では波形が汚くなることもあり不安定になって
わかりずらい。
- ディスクの側面からは電波の縦波があるようで、6ターンの15mmコイルに距離30cm
で1V程度の誘起電圧は生じる。
銅板やアルミの漏斗のカバーでのシールド効果も少ないようで、突き抜けてくる。
人体にはよろしくない?金属の外装を付けても内部の動作に支障はなかった。
波形の考察
きれいな正弦波になるのは光速度以上の場合という理由は
定在波が関係していることがわかった。
光速度以下では後の相から30%程度の波が加算されて汚くなるためである。
光速度以上では半径方向に分布した電子束が作る無限リーマン面は
常にバージンの空間を横切るからだ。
すなわち光速度以上では後の相からの波は追いつかずきれいということである。
これは体感してみないと解らないことだった。
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